何故いくつかの通貨ペアは他の取引所と比べて反対に表示されているのですか。

2通貨のうちでより高額な通貨を基準にすることはFX市場の業界基準です。つまり、x/yと、y/xのどちらかの通貨ペアを選択する際に、より高額な通貨を基準にする通貨ペアを提供することが業界基準ということです。Krakenは、この基準に固執しているわけではありませんが、一般的には価値の低い通貨が基準となっている通貨ペアを採用した場合は、取引時に多くの問題が生じるため、避けるようにしています。多くの問題とは、たとえば、ドージコイン(XDG)とビットコイン(XBT)の場合を考えてみます。計算を単純にするために、XDG/XBTの市場価格を0.00000100と仮定します。このように低価格のペアを基準とした通貨ペアを取引所で採用すると、以下の問題が生じます。

  • 取引コストの増加: ほとんどの取引所では、取引を行うために、一番精度が高くても小数点以下8桁の精度にて提供しています。これは、XDG/XBT間の取引では、市場価格に対してせいぜい1%の精度でしか取引を行うことができないことを意味します(0.00000001 = 0.00000100の1%)。さらに、XDG/XBT間の取引が行われるたびに、価格が少なくとも1%スリップすることを意味します。もしも不利な価格差が発生してしまった場合、その取引において実質的に1%の余分なコストがかかってしまいます。Krakenの取引手数料(0.2%)を考えると、手数料の5倍になります。
  • ボリューム/流動性を阻害する: トレーダーがきめの細かい精度で価格を設定できない場合、取引所のボリュームと流動性が阻害されてしまいます。上記のように、XDG/XBT間の取引は、高い精度で価格を設定できません(できても、せいぜい市場価格の1%の精度)。わかりやすい例として、ある取引所において、トレーダーが5ドル刻みでしかXBT/USDの価格を設定できない、と想定してみます。この場合、ボリュームと流動性は阻害されますし、トレーダーは当然のことながらかなり頭を悩ますことになるでしょう。トレーダーは同様に、このような低価格でXDG/XBTペアを提供する取引所にも頭を悩ますのではないかと当社は考えているのです。
  • 価格発見を阻害する: また、トレーダーは、1%の精度でしか価格を設定できないため、XDG/XBTの市場では、真の市場価格を極めて高い精度で発見することはできません。

XBT/XDGペアを使用すれば、これらの問題はすべてなくなります。これが、当社がこのペアを代替使用する理由です。LTC/XBTなども、当社が避けるペアのうちのひとつです。これらはXDG/XBTほど低価値になっているわけではありませんが、将来これ以上に大きく下落するおそれが常に存在するため、いずれにしても当社では避けています。当社では、取引をするために最良のペアを選択していますが、他の取引所と比較するには、逆通貨ペアでは難しいことを当社では把握しており、この問題を解決するために、1/xビューを開発し、逆通貨ペアを簡単に他の取引所の通貨ペアと比較できるような機能の投入を検討しています(ただし、この機能がいつ利用できるかの予測は今現在まだ立っておりません)。